2006年2月24日 経済産業委員会


 

2006/2/24 衆議院経済産業委員会にて初質問

質問の様子はこちらから動画でご覧下さい

 

○石田委員長 次に、藤井勇治君。

藤井委員 自由民主党の藤井勇治でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。

 私は、今後の我が国のさまざまな地域の発展、特に中心市街地の活性化について、まず質問をさせていただきます。我が国は、今後急速に高齢化社会が進み、本格的な人口減社会に突入いたします。そういう社会構造の変化の中で、地域はどう発展していったらいいのかという問題でございます。

 実は、私の地元の滋賀県の長浜市でありますが、中心地はおかげさまで一つの成功例と言える面があるので、御紹介をいたします。

 長浜市は、合併前、人口六万二千人の市でありました。地元の商工会議所や民間の皆さんの努力や創意や工夫の結果、町の郊外化に伴い衰退していた昭和の時代からは考えられないような、活気のある町並みの変遷を遂げております。黒壁銀行という明治時代の第百三十銀行長浜支店が売りに出された際、地元の有志の皆さんが集まり、貴重な由緒ある明治の財産であるからこの財産を守るために買い取って、そして外壁を修復、復元して、それとともにガラスショップ、ガラス工房などを融合させた魅力あるまちづくりに努めた結果、何と観光客が年間二百万人を超えるというにぎわいで、町はにぎわいを取り戻しました。

 しかしながら、その長浜の町でさえ、中心市街地の商店と郊外の大型店との競合や空き店舗の問題など、幾つもの解決すべき問題点を抱えております。さらに、全国に視野を広げてみますと、中心市街地がシャッター通りと化し、このまま放置すれば、それぞれの文化や歴史、町の顔という存在であったものが回復不能、すなわち、瀕死の状態に追い込まれているところが多いと思います。私は、各地域において無駄な公共投資を防ぎ、住民が真に暮らしやすいまちづくりをするために、大臣が所信表明演説で述べられたように、コンパクトでにぎわいのあるまちづくりを積極的に推進していくことが極めて重要であると考えます。

 先般、経済財政諮問会議におきまして、まちづくり三法の見直しに関して構造改革の流れに逆行するのではないかと指摘がされたとも聞いていますが、私は、今回の法改正の本質は、地域で暮らす人々が、自分たちの町をどのように変えていくのか、みずから選択し実現していく環境を整備するというものであると理解をしています。

 改めて、コンパクトでにぎわいのあるまちづくりの重要性に関する大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

 さらに、まちづくり三法の見直しについて、この二十日付の日本経済新聞によりますと、政府の、大型店の郊外出店を規制することに反対、六五%という調査結果が報道されておりました。これは、郊外に出店と市街地の活性化を同列に議論すべきではないと消費者が見ているということかもしれません。

 あわせて、私は、中心市街地活性化のため、最も重要なのは、民間と行政が一体となった地域の関係者の努力であると思っております。しかし、国としても、決意を持って中心市街地の再生や活性化に取り組む人々を徹底的に支援していただくということが必要と思います。

 今後の中心市街地活性化の支援に向けた大臣の決意をお伺いいたします。お願いいたします。


○西野副大臣 お答えをいたします。

 藤井先生の地元の長浜市での、いわばこれは、商店街の疲弊した中で活性化した一つの成功例ではないのかなというふうに思っております。大変関心を持って、興味深く今聞かせていただいたところでございます。

 要は、お示しのように、商店街が疲弊化していくということは大変残念なことでありますし、そもそも、私は、商店街というのはその町を形成する中で中心的な存在であるというふうに思っております。ならば、その商店街が町の中心であるということになりますれば、当然そこににぎわいが必要なわけであります。そのためには、都市のいろいろな諸機能というものをそこに集約していく、いわば、お示しのように、コンパクトでにぎわいのあるまちづくりというものが必要であるのではないかなというふうに思っております。

 そのためには、これも大臣が先ほどお答えになりましたけれども、単に、法律、今回も中心市街地活性化法案を出しておるところでございますけれども、その法律だけにとどまらず、現地の、いわゆる地元の民間の方々と、そして行政が文字どおり相互に連携をするということ、それが有機的に働いていくことにならなければならぬというふうに思っておるわけでございますので、ぜひ民間と行政が一体になった取り組みを総合的に進めていくということが重要であるというふうに思っておる次第でございます。

 したがいまして、まちづくりに携わります多様な主体がこの中心市街地の活性化協議会を形成して、その内容について検討をしていく、そしてそれを力強く支援していく、こういう体制をとらせていただきたいし、先生のお示しの成功例等も大いにひとつ参考にいたしながら、創意と工夫も含めて取り組んでいくべきだというふうに思っております。

藤井委員 どうもありがとうございます。どうぞ、引き続いて強いリーダーシップでお願いをいたします。

 次に、支援に関連して、二点質問したいと思います。

 一つは、先ほどお話しした長浜市の中心市街地の黒壁でありますが、これは、株式会社形態、第三セクターで事業運営をいたしております。やはり、銀行からの借り入れに当たって、社長などの個人保証が必要だったようであります。年間二百万人もの観光客を呼ぶ呼びかけ、大きくまちづくりに貢献している公の会社であるわけですから、個人保証に依存しない、例えば公的な利子補給制度などの支援の充実は図れないものでしょうか。お伺いしたいと思います。

 二つ目は、余り規模の大きくない商店街の中小小売業者さんから、中心市街地に対する支援のみが強化されて、自分たちは取り残されるんじゃないかという声も寄せられました。こうした不安の声をどう払拭するのか、経済産業省の考えをお伺いいたします。

○望月政府参考人 長浜市におきますまちづくり会社の評判については大変私どももよく承知しているところでございますので、こういった取り組みが広まるということは非常に重要なことであると思いますし、具体的に、これからの三法改正後の新しい中心市街地活性化の政策においては、立派な先例として私どもとしては大いに評価していかなきゃいけないと思っております。

 その際、まちづくり会社というものをどういうふうに支援していくか。現時点ではなかなか、利子補給というような制度は今ございませんけれども、どういうふうに支援していくかという部分につきましては、今後私どももいろいろ工夫をしていきたいというふうに思っているところでございますが、直接の利子補給の制度は今ないということは御承知いただきたいと存じます。

 それからもう一つ、中心市街地以外の商店につきましての支援策でございますけれども、商店街そのものは、中心市街地以外においても、身近な買い物の場であるとか、あるいは地域住民の交流の場を提供するなど、地域コミュニティーの核としては重要な役割を果たしているということは、これは論をまたないところでございますし、地域経済の活性化のためにも寄与するものだと思っております。

 こうした観点から、商店街の活性化を図るために、商店街が行う、少子高齢化とか、安全、安心、環境保全などの国の国家的な政策課題にも対応した商業活性化の取り組みというものに対しては、国が直接支援をしていきたいというふうに思っているところでございます。

 具体的には、例えばバリアフリー型の舗装道路の施設整備であるとか空き店舗を活用いたしました保育支援事業だとか、あるいは専門人材の派遣など、ハード、ソフトの両面にわたる支援というものは商店街のためにも行っていきたいというふうに考えているところでございます。

藤井委員 ありがとうございました。どうぞ、まちづくりの支援策については、地域の実態に合った、即効性のある制度の充実を今後ともお願いをしておきたいと思います。

 次に、この十八年度予算案によりますと、戦略的中心市街地活性化に関する予算は五十九億円となっております。今まで伺ってまいりました、経済産業省の地方経済の活性化が大事だという広大な構想からすると、余りにも額が少ないのではないでしょうか。大所高所に立ち、大きな観点から地方経済活性化政策を考えた方がいいと思いますが、いかがでしょうか。

 この点に関して、今回改正される中心市街地活性化に関する法律では、内閣に中心市街地活性化本部、本部長内閣総理大臣が置かれるとありますが、この本部で認定された中心市街地には、事業に対し特別な措置があるとされていますが、具体的にどのようなものなのか、特に予算づけ等についてもぜひとも御説明をお願いいたします。


○西野副大臣 お示しの平成十八年度中心市街地の活性化について、予算案、数字を挙げられて、少ないのではないか、こういう御指摘を受けました。

 必ずしもこれで十分だとは私どもも思っておらないところでございますが、ちなみに、昨年対比でまいりますと、実は昨年は四十一億円でございまして、十八年度、今御審議をいただいております中ではそれを五十九億円ということで拡充を実は図ったところでございますが、まだまだ盤石ではないと思いますが、必要性に応じて拡充を図っておるところで、御理解をいただきたいなというふうに思っております。

 なおまた、この中心市街地活性化法につきましては、それぞれの市町村が創意工夫をいたしまして、そして、そのもとに作成された基本計画を内閣総理大臣が認定をいたすことになっていることは御案内のとおりでございます。その基本計画が作成をされましたら、我が省といたしましても予算措置を当然行いますが、我が省のみならず関係省庁がそれぞれの支援策をとっていく予定でございます。

 具体的には、市街地の整備改善、町中居住の推進、あるいは都市福利施設の集積、さらには商業の活性化等の取り組みに対する予算を初めとして、各種の支援を行う予定でございます。

 したがいまして、関係省庁におきましても、それらをさらに拡充を図りながら、認定をされました基本計画というものが円滑に、確実にひとつ実施を図れますように努めてまいりたいというふうに思っておりますので、御了承いただきたいと思います。

藤井委員 ありがとうございました。

 この中心市街地活性化本部の本格的な活動に私は大きな期待を寄せていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、経済のグローバル化について質問をさせていただきます。

 世界経済はグローバル化がますます進んでいます。東アジア共同体のような域内経済統合の動きも盛んでありますし、また、中国など個々の近隣諸国との経済関係も、貿易・投資の一層の進展とともに深化しつつあります。日本企業の国際化も進展し、企業によっては事業の相当部分が海外において行われている状況となってまいりました。経済のグローバル化の流れをとめることはもう困難でございます。

 他方、このまま事態が推移した場合に、正直言って、将来、我が国の国内にどんな産業が残り、それは国際的な競争力を維持できるのかという不安を覚えます。

 今後とも、我が国の経済の安定的な成長を確保するために、海外マーケットや生産活動の拠点の確保、資源の獲得、国際的な資金の移動等、さまざまな観点から、国際情勢を分析して、日本国内に残る、または残すべき産業や経済活動を念頭に置きつつ、国際的な経済活動に関するルールの整備やEPA交渉等に取り組み、我が国にとって望ましい国際経済環境の整備に努める必要があると考えます。

 経済産業省が描くグローバル経済戦略について、大臣のお答えをお願いいたします。


○片山大臣政務官 委員御指摘のとおり、経済のグローバル化が進展いたします中で、国境を越えた企業活動も非常に活発化しております。また、特に、経済成長の著しい東アジアは、我が国にとって大変重要な地域となっております。

 また、さらに、委員から御指摘がありましたように、このような国際的な産業競争の激化の中で、我が国の中にどのような産業が残るべきかといった戦略も含めまして、グローバル戦略を経済産業省としては検討しているところでございます。

 第一に、我が国の企業、産業がいかに東アジアの活力を取り入れて国際競争力を高めていくか、第二に、東アジアの経済統合に向けた大きな流れの中で日本がいかにリーダーシップを発揮していくかという二つの観点を中心に、策定を急いでいるところでございます。

 さらに、具体的には、FTA、EPAといった質の高い経済連携に向けました行動計画の策定、海外におきます円滑な投資・ビジネス環境の整備、すぐれた海外資源を取り込む対日投資の拡大、それから、観光、文化まで含めた日本のすぐれた資源を発信していくこと等につきましても、総合的に検討しております。

 まず、現場の生の声を聞くということが非常に大事でございますので、中小企業まで含めまして既に約三百社からいろいろと御意見をお伺いし、その実態などを十分踏まえまして、さらに各界の有識者の方々の御意見も伺いながら、三月中をめどに取りまとめを急いでまいりたいと考えております。

藤井委員 ありがとうございました。

 時間です。最後に、対中経済戦略について一点だけお伺いいたします。

 日本と中国の関係は、貿易、投資ともに今後ますます大きくなっていくと思われます。ただ、実際のビジネスをしている人の、日本の企業からの人々の声でありますが、一点目に、中国の企業は契約どおりの支払いをしてくれないという債務不履行の問題、あるいは特許権を無視した模倣品、著作権を無視した海賊版の問題など、いろいろな苦情が寄せられていることも事実であります。

 大臣は、今般、中国を訪問され、温家宝首相とも会談されたと聞いておりますが、以上のような問題点を含めた経済産業省の対中戦略と大臣の訪中成果をぜひお伺いしたいと思います。


○二階国務大臣 藤井議員も御承知のとおり、日中間の経済は、今お互いに貿易総額千九百億ドルを記録しておるわけでありますから、国際的に見ましても、大変大きな位置づけがなされておるわけであります。

 さらにこれを互恵的に、日中経済関係を拡大していくために、ただいま御指摘にありました面で、知的財産権の保護等について十分な対応が必要である。このテーマにおきましても、私は薄熙来商務部長と突っ込んだ意見交換をいたしました。

 これについて、薄部長が言われるのには、中国もこのことの必要性を痛感しておりますと。だんだん発展してまいりました中国にとって、まさにあすは我が身で、他の国々からだんだん追いついてこられたときに、中国がそういう問題で被害を受けるようなことになりかねない状態がもう今出てきておるわけであります。したがいまして、全国五十カ所に取り締まり本部を設けて、徹底的に取り締まりを行いますということを言明されました。

 私どもは、これから日中間でいろいろな問題点、今まさに議員御指摘のようなことを私も耳にします、そうしたことについて、やはりしょっちゅう連絡をとって、指摘し合うことが大事であると思っております。

 先般も、エネルギーの問題でロシアのフリステンコという貿易エネルギー大臣がお見えになりましたときに、日本から投資をしてもらいたいということを盛んにおっしゃるんですが、ロシアへ投資をした場合にどのような、具体的な面でトラブルが発生したときにだれのところに言っていって、どこへ言っていって処理するか、日本の企業が大変頭を悩ませておるところであります。

 私は、そこで、お互いに両国において苦情相談所を設けようではないか、そして、かなりレベルの高い所長を置いて、そこで対応しようということを提案しましたら、直ちに応じてまいりまして、私の大臣補佐官をその所長に当てる、日本側もどうぞお決めくださいと言いますから、そういうときに備えて私もあらかじめ人選をしておりましたから、この審議官を当てるということを申し上げたわけであります。

 ソ連のような国でありますと、やはり閣僚同士で話をしたことをおろすということが大変大事なことでありまして、直ちにそのことに対してもう具体的に作業が進んでおりますので、経済界の皆さんにおかれましても、このことに対して理解を示してくださっております。

 先ほどから議員のお話を伺いながら、対中国との問題におきましても、余りにも多くの企業が往来をいたしておりますから、一つ一つ苦情を受け付けるということは容易なことではありませんが、何らかの面でこの面の対応をしなければ、日中のお互いの経済の発展には、私はもう一つ問題点を抱えたままということになるのではないかと危惧しておるところであります。

藤井委員 ありがとうございました。

 二階大臣の日中友好にかけられる情熱に心から敬意を表しまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

 【2006年2月24日の衆議院会議録より】

 


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