国会報告

 

 

2007年 4月11日 衆議院経済産業委員会で質問

           質疑の様子はこちらからご覧下さい→


「地域産業の活性化」促進について質問に立ち、甘利明経済産業大臣を始め、政府側の考えを質しました。この日は、特に、今国会に上程されている、地域産業活性化関連三法案の内「企業立地促進等による地域における産業集積の形成・活性化」法案を重点的に質問しました。
 
 まず、これまでの「集積活性化法」を活用して大津市、草津市など県内南部地域で、取り組んできた甲南フロンティアパーク、県の工業技術総合センター内のレンタルラボ、県立大学の産学連携センターの設置などの成果を示し、県の有効求人倍率が全国平均(1.05)よりも高い1.29の高水準になったことを強調し、新法にも一層の効果を求めました。


 衣替えした「企業立地促進法」では、国の更なる支援体制の充実を要望しました。県内では、「南高北低」といわれる経済を是正する上からも、新法に対する期待が大きいものがあります。彦根市や湖東地域、長浜市や湖北地域も、産業集積拠点創りが進むと思いますので、新法による国の全面的な支援を要望しました。長浜バイオ大学を中心とする地域では、バイオ産業集積拠点の創出を推進中であり、また、高月町では、液晶及びプラズマディスプレイ用板ガラスを製造する工場等を核として、電子・電気関係の液晶等の集積づくりを目指し、地元が真剣に取り組んでいます。

 更に、新法による基本計画の作成は、市町村、都道府県、地域の経済団体等が参加した協議会における検討が必要になっていますが、計画作りに大きな労力がさかれ、具体的な企業立地の取り組みが遅れないよう、迅速な計画策定に協力を求めました。

 新法では、工場立地法の緑地規制の特例措置がありますが、限られた工場用地を活用して工場を増設する場合、地域の判断も考慮して緩和措置を考えて欲しいこと、いい人材を確保するためには、住環境の整備も必要で、企業立地の促進、地域活性化、緑化を含めた環境保全の調和の重要性を強く要請し、政府側の取り組みを質しました。

 私の質問に対し、甘利大臣を始め、政府側は次のように答弁しました。

 集積活性化法はそれなりの成果があった。新法である「企業立地促進法」はその後継法であり、地域産業の活性化を促進させるために、よりきめ細かい政策を取り入れている。地域の実情に合わせた取り組みが出来るように国としても配慮したい。


 企業に対する減税措置、緑地規制の緩和、自治体に対する手厚い交付税措置など魅力ある中身になっているので、迅速に基本計画を作成し、新法を活用して地域産業の活性化に取り組んで欲しい。

 

議事録 

上田委員長 次に、藤井勇治君。

○藤井委員 おはようございます。自民党の藤井勇治でございます。

 質問をいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 このたびのこの大綱関連三法案、いずれも地域活性化にとりまして大変重要な法案であり、大いに期待をいたしておりますが、きょう、私は、企業立地の法律について重点的に質問したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、今回の企業立地に関する新法ですが、ちょうど十年前、平成九年に制定された集積活性化法の後継法という位置づけになっております。この集積活性化法は、当時、産業空洞化が進み、日本の工場が海外に移転してしまうんじゃないかという不安や、鋳物や金型を初めとする製造業を支える産業が衰退してしまうのではないか、この結果、さらに日本の製造業全体が衰退してしまうのではないかという懸念の中で生まれた法律でありました。

 実は、私の地元であります滋賀県でございますが、大津市や草津市を初めとする県の南部地域において、集積活性化法に基づく計画策定を行いまして取り組みをしてきましたが、国の支援を受けながら造成を行った甲南フロンティアパークというのがありまして、これには十七社が立地しております。また、県の工業技術総合センター内に中小企業が研究開発を行う際に利用できるレンタルラボ、あるいは、県立大学に産学連携センターを設置しました。こうした成果が非常に上がりまして、滋賀県の有効求人倍率は現在一・二九でございまして、全国平均の一・〇五よりもかなり高い水準を維持しております。

 このような取り組みが全国二十五の地域で行われてきたということでございますが、私は、まず最初に、この集積活性化法に基づくものづくり産業集積の活性化の効果をどのように評価されているのか、まず第一点、ここからお聞きしたいので、よろしくお願いします。


福水政府参考人 お答え申し上げます。

 滋賀県は県民所得も非常に高うございますし、特に草津市は人口がふえているとか、非常に活気のある地域の一つだというふうに考えています。

 先生も今お話しされましたように、ちょうど十年前に、空洞化してしまうんじゃないか、職場がなくなってしまうんじゃないかというふうな懸念がありまして、金型産業でありますとか鋳鍛造業、あるいはプレス、切削、こういう日本のものづくりを支える基盤の産業を何とか活性化していかないと日本は大変なことになるということでこの法律を制定していただいた、そんな経緯があるわけでございます。

 先生、お話がありましたように、全国二十五カ所でこの計画がつくられて、滋賀県南部地域もその一つでございます。この十年間の実績を少し申し上げますと、この計画に基づきまして、四百七十八件の技術の高度化に関する事業者の計画を承認して、研究開発助成などを行ってきておりますし、あるいは、全国の公設試という、県の試験場でありますとか県のセンターでございますが、こういうところに高度な機器を補助しまして、周りの基盤の中小事業者がそういうものを活用して自分の事業を高度化させる、そういうふうな事業もやってきました。

 また、甲南フロンティアパークの話がありましたが、こういうフロンティアパークを全国に五カ所つくりましたし、あるいは貸し工場のようなものも全国につくっておりまして、貸し工場などを見ますと、非常に稼働率が高くて、活用されている状況にあるというふうに認識しております。

 それで、この二十五地域の状況でございますが、例えば、工業の出荷額でありますとか事業所の数でありますとか付加価値の額、こういうものでそのそれぞれの地域を全国の平均と比べてみますと、二十五地域の計画のうち二十地域におきまして、相対的に全国の平均よりもこういう地域はよくなっているというふうな結果が今時点で出ておりまして、そういう意味で、この基盤技術の産業集積地域の活性化という点について、一定の成果があったものじゃないかというふうに考えております。

○藤井委員 お話を伺っていますと、全体としても一定の効果があったということですが、ものづくり基盤産業は重要でございますので、今度の企業立地促進法においても引き続き支援をしていただくようにお願いしておきます。

 この集積活性化法の成果もありまして、今申し上げました私どもの滋賀県南部地域については非常に順調でありますが、実は、私どもの県は南高北低と言われていまして、南部は北部地域に比べて景気の回復が比較的早い、しかしながら、北部地域は景気回復の足取りが非常におくれているというふうに見られております。このため、集積活性化法の後継法となる企業立地促進法を活用して地域活性化をしたいという地域住民の方は、実はこの法に非常に熱い期待を寄せております。

 具体的に、滋賀県北部の地域で長浜市というのがございまして、ここでは、長浜バイオ大学を中心とする湖北地域においてバイオ産業集積拠点を創出して、現在推進中であります。また、その隣の高月町という町では、液晶及びプラズマディスプレー用板ガラスを製造する有力な工場が立地しておりまして、急激なマーケットの拡大が進んでおります。こういうことから、毎年設備投資を実施しておりまして、こういう企業を核として、電子・電機関係の液晶等の集積づくりを目指した取り組みが地元で非常に真剣に行われております。

 恐らく、全国の市町村におきましても、こうした取り組みが今行われているのではないかというふうに思いますが、こうした地域の取り組みに対して企業立地促進法が具体的にどのように活用できるのか、お伺いしたいと思います。


渡辺(博)副大臣 お答えをいたします。

 企業立地促進法案は、地域の実情は一様ではない、こういったことを踏まえまして、それぞれの地域が個性豊かな産業集積の形成を目指す取り組みを支援していくということが大きな目的であります。

 具体的に申し上げます。

 第一に、企業立地に際しまして、コストの低減や人材確保のための支援措置を講じております。例えば、委員から、長浜市におけるバイオ産業集積や高月町における電子・電機関係の集積づくりの取り組みについての紹介がありました。本法案に基づいて地域で策定する基本計画の中にこうした取り組みを盛り込んでいただき、国の同意が得られれば、長浜市にバイオ産業が立地する場合、あるいは高月町に電子・電機産業が立地する場合に、まず、設備投資に対しまして一五%、建物に対しまして八%の特別償却を活用することが可能となります。これは、企業立地にとりまして大変大きな魅力であると考えております。

 また、地域の協議会が主体となって行います人材育成のための研修費用等に対しましても、新規予算で補助を行う制度を用意しております。

 また、第二に、スピーディーできめ細かな企業立地手続の実現に対する支援を講じております。これは、工場立地法の緑地規制権限の移譲、農地転用手続の迅速化等の措置であります。この特例措置を活用する場合には、地域で策定する基本計画の中に、重点的に産業集積形成を目指すいわゆる重点区域を設定することになります。この重点区域内については、市町村が条例で緑地規制水準を設定することが可能となります。

 このほか、関係省が連携して企業立地に関するワンストップサービスを提供し、手続の迅速化等に努めてまいります。

 また、第三点目でございます。関係省と連携して、企業立地等に頑張る自治体を応援してまいります。具体的に申し上げますと、総務省との連携においては地方交付税措置や、国土交通省との連携においてはインフラ整備支援措置を活用することができます。

 交付税措置については、自治体が企業立地促進のために固定資産税の減免措置を講じた場合、減収分について、四分の三を交付税で補てんするといった措置であります。

 また、企業立地後、せっかく固定資産税がふえたとしても、増収分の七五%について交付税の交付金額から減額されてしまうという不満が現実にあります。こういったことから、企業立地促進法に基づく企業立地につきましては、その一部を特別交付税で措置する仕組みとなっております。

 このほか、雇用対策、教育機関による人材育成等、関係省が行う施策とも連携しながら、関係六省、経済産業省、総務省、国土交通省、農林水産省、厚労省、文部科学省、こういった省が一体となって総合的な企業立地支援に取り組んでまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。

 この法律、本当に企業にとりましても自治体にとりましても大変魅力的な法律でございまして、今の減税措置のうちの規制緩和、それから自治体に対する交付税等大変手厚く用意されているというふうに私も思いますので、ぜひこれで進めていただきたいと思います。

 この企業立地促進法の今のスキームを見ますと、基本計画は市町村と都道府県が共同で行うと。そして、そのほかに地域の経済団体が参加した協議会における検討をするということをうたわれておりますけれども、各地域が計画づくりに大変な労力をとられてしまって、具体的な企業立地の取り組みがおろそかになるのではないか、そうなれば本末転倒であるということになります。

 地域活性化は急がないといけませんし、迅速に計画策定を行って、そして具体的な取り組みを展開すると思いますが、このような配慮を、迅速にやるという配慮をぜひやっていただきたいと思いますので、お願いいたします。


渡辺(博)副大臣 ただいま委員御指摘のとおり、この法案が成立しましたら、迅速に対応していかなければならない、そのように思っております。

 企業にとりまして、こういった魅力ある事業環境を整備するために、地域の関係者が一丸となって取り組んでいくことがまず必要であります。特に、市町村と都道府県が二人三脚で取り組んでいくことが必要不可欠だというふうに思います。地域の実情をよく把握している市町村が必ず実施主体として参画するとともに、インフラ整備や広域の連携を図る観点から、都道府県も共同で参画することが必要となっております。

 また、この法案の運用に当たっても、工場立地法の緑地面積、先ほどもお話ししましたけれども、緑地面積基準に関する特例については市町村が実施することになります。農地転用許可の迅速な処理については、都道府県において対応していただくことになりますので、それぞれの連携が大変重要でございます。

 また、地域で作成する基本計画は、いわば企業立地マニフェストであることから、企業ニーズを十分に踏まえて作成することが必要であります。このため、地域経済団体等を構成員とします協議会において議論を行っていくスキームとなっております。

 このように、迅速にまた計画を策定して、具体的に取り組んでいくことがまさに求められているわけでありまして、本年一月から三月の間に、経済産業省の担当者が四十七都道府県に伺いまして、法案の説明を行っております。各地域における事前の検討について意見交換を行い、さらに、協議会を活用して検討を進めることについても、現在、協議会における計画策定に対する支援措置も用意しているところであります。とりわけ人材の関係で、専門家の人件費の補助というものが予定されております。

 こういった取り組みを積極的に活用して、速やかに計画策定が行われるように支援してまいりたいと思っております。

○藤井委員 ありがとうございました。

 ぜひ、法案が成立しましたら、各地域が迅速な取り組みができるように、国としてもきめ細かな目配りをしていただきますようお願いいたします。

 もう一つ、関連いたしまして、この工場立地法については、緑地規制の緩和以外にも制度の見直しを求める声があると聞いております。この点について、産業構造審議会で検討が進められているというふうにお聞きしておりますが、この産業構造審議会の検討状況についてお伺いをしたいと思います。


川原田政府参考人 お答えを申し上げます。

 先生御指摘のように、現在、産業構造審議会の地域経済産業分科会のもとに工場立地法検討小委員会というのを設けておりまして、ここで、具体的には、構造改革特区提案等におきます市町村等からの規制緩和要望に対する措置というのと、それから先生御指摘の、今後の工場立地法のあり方に関する検討を今進めております。

 市町村等からの要望に対する措置につきましては、昨年の十二月に、本法案の枠組みにおきまして活用いたしまして、市町村への権限移譲を可能とするということが適当であるという考え方をまとめておりますし、先生御指摘の、今後の工場立地法のあり方に関する検討につきましては、現在、事業者あるいは自治体、有識者などの関係者からのヒアリングを行っておるところでありまして、今後、こうした関係者の意見を踏まえつつ、具体的な論点の整理を進めて、今年度の夏ごろをめどに取りまとめを行いたいというふうに考えております。

○藤井委員 わかりました。ありがとうございました。

 最後に、大臣お帰りでございますので、お伺いをいたします。

 この企業立地促進法、大綱関連三法案の一つでありまして、これは甘利大臣の非常に肝いりの政策であるとお伺いしております。先ほど来、この企業立地促進法に関する地域予算が四十四億円というふうな説明を聞いておったのでございますが、肝いりの割にはやや寂しいかなという感じがいたします。

 この点について大臣の考えと、それから、今後の予算措置の拡充についてどんなお考えをお持ちなのか、お伺いしたいと思います。


甘利国務大臣 確かに、肝いり政策の割に、我が省の枠についてはちょっと小さくはないかということであります、たくさんとれればそれにこしたことはないと思いますが。

 今回の施策は、各省連携でシナジー効果を上げようということで、ほかの省の予算も使いますし、ほかの省の政策との連携をとっておりますし、あるいは税制という手だてもあります。総合的に効果を発揮するように仕掛けだけはしたつもりでございますし、これからも効果が上がるような予算の確保には全力で努力をしてまいりたいと思っております。

○藤井委員 ありがとうございました。

 大臣のイニシアチブで、各省との連携が非常に充実しているということでございますので、ぜひこれを一つ一つ丁寧に仕上げていただきまして、経済産業省としても、引き続き十分な予算確保に努めていただきたいとお願いいたしまして、私の質問を終わります。

 どうもありがとうございました。

 

 

2007年 4月11日 衆議院議員

ページトップへ