国会報告

 

2008年12月 3日 衆議院経済産業委員会で質問に立つ(衆議院第12委員会室)

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衆議院経済産業委員会で、緊急経済対策、特に中小企業の支援について、二階俊博経済産業大臣、中小企業庁長官、金融庁参事官と政府の取組みについて真剣な質疑を交わしました。

@地域を支える商工会
地方において、中小・零細企業の経営悪化は、当事者のみならず住民の方々の日々の暮らし、地方経済に大きな影響があること。商工会、商工会議所の合併は、地方の振興に必ずしもプラスにならず、慎重に見極める事が大切であること。地域に根ざした商工会の活動は、地域の産業創出、技術や伝統を生かした商品づくりをサポートし、地域の活力になっていることを強調しました。

A融資・セーフティネット
世界的な経済不況の中で、中小・零細企業がこれを乗り越えていくには、資金繰りのセーフティネットに万全を期すことが何より重要であるにもかかわらず、金融危機を発端とした信用収縮により、中小・零細企業への『貸し渋り』『貸しはがし』が発生しており、金融庁の民間金融機関への指導を強めることを要請しました。

B農商工連携の強化を
地方経済を支えているのは中小企業と共に農林水産業であり、食品関連産業、関連機械設備の製造業・施工業等への波及効果にも大きい地域基幹産業であること。農商工の連携は、生産、流通、販売における革新を起こし、新しい事業を生み出す事に繋がり今後も一層、農商工の連携の取組みを支援強化していく事が必要である事を主張しました。

C『買いたたき』防止を
経済不況化で、中小企業は価格決定には弱い立場であり大企業の買いたたき等、しわ寄せが下請け中小企業に及ばないよう、経済産業省の強い指導が必要であると対応を求めました。

D事業承継の円滑化を
中小企業経営者の高齢化が進み、事業承継の円滑化は、地域の雇用確保や経済活力維持の観点から極めて重要な課題であり、税制改正の必要性を質しました。


これらの質問に対し、経済産業大臣は大変な理解を示し『地域の活力を維持し高めていく為に、商工会、商工会議所が地元企業と一体となり、地域を活性化していく事が大切。無理な合併はしない。』と答弁を得ました。中小企業の『資金繰り』については、月末から全国の信用保証協会で総額30兆円の融資とセーフティネットの緊急保証制度がスタートし「貸し渋り」「貸し剥がし」について金融庁は「キメ細かく金融機関の取組みをフォローし指導していく」と強調しました。

2008年12月 3日 衆議院議員

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会議録

 

○藤井(勇)委員 

 

 自民党の藤井勇治でございます。何点か質問いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 十二月に入りまして、ことしも残り一カ月を切ってまいりました。振り返りますと、この一年間は、原油価格の未曾有の高騰から始まりまして、米国のリーマン・ショック、それに続く欧米各国の金融の危機、そして株価の急落、まさに世界経済が激変した年であったと思います。そして、その影響は金融のみならず実体経済にまで及びまして、生産の縮小や雇用の悪化、また消費の縮小と、負の連鎖反応が出ました。そして、日本経済は後退色が強まったと言えるのではないかと思います。特に我が国においては、地域の中小零細企業に大きな波となって押し寄せてきているというふうに思います。

 そこで、本日は、このような難局について、政府、中小企業庁はどのような対策をとっていくのかということについて質問したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 今、地方では、公共事業の削減、そして建設業の不振、農業の低迷、都市部との格差が拡大するなど、特に厳しい不況の真っただ中にあります。地方の中小零細企業の方々が経営に苦しみ、そして、住民の皆さんが日々暮らしの中で不安を抱えている。それにしっかりとこたえる、手助けができる体制にあるかというと、必ずしもそうではないというふうに思います。

 今、市町村の大合併、平成の大合併が進んでいるわけでございますが、この十年近くでちょうど市町村の数が半分になりました。平成十一年には市町村三千二百三十二あったとのことでございます。その後の合併法におきまして合併が進んでおりまして、この合併法が切れる平成二十二年三月には、見込みでは千七百七十三くらいになると言われております。おおよそこの十年で半分の市町村になったわけであります。

 こうした中で、特に旧町村部においては高齢化のスピードが物すごい勢いで進んでおりまして、六十五歳以上の高齢者が集落の人口の半分を超える、いわゆる限界集落が増加いたしまして、著しく疲弊をいたしております。合併した新しい市も、決して予算がふえたわけではありません。厳しい財政の中で大きくなった市の隅々まできめ細かな行政サービスができているかというと、これもまた不足しているという事態も発生しております。

 これは中小零細企業に対しても同じでございまして、今まで身近にあった役所がなくなって、非常に遠い市役所まで行けないという、負担もふえてきたという声も聞こえてくるわけでございます。

 そこで、経済産業省では、ことしから全国に三百十六カ所の地域力連携拠点という、中小零細企業をワンストップで経営支援する地域の中核となる支援拠点を整備したということでございますが、私はこうした取り組みも実は大変大事な政策だと思います。

 先ほど話しましたように市町村の合併が進んでまいりまして、自治体も半分となりまして、地域を支える体制が非常に脆弱化しているという事態になりました。商工会や商工会議所といった、今も地域の市町村に非常に根づきまして中小企業の身近でしっかり活動をしている団体に、引き続き地域の中小零細企業の支援をしっかりしてもらう体制を守っていくということも大変重要な政策だと思います。

 もちろん、商工会や商工会議所も合併によってその数は相当減ってきているようでございます。それでも、現在、全国に商工会は千九百三、また商工会議所は五百十六あるそうでございまして、全国で二千四百の商工団体が存在しているわけであります。こうした団体が引き続いてしっかり地域に根差して活発に活動して、地方が元気になり活力を出すために中小零細企業を支援していくよう国の中小企業政策としてぜひしっかりとサポートをしていく必要があると思っています。

 一方、地方分権改革委員会では、商工会議所と商工会の合併を進めるべきではないかという議論がなされているようでございます。地域に根差した中小企業をしっかり支援していくためには、余り無理やりに合併を進めないでほしいという声が私どものところにも届いております。

 そこで経済産業省にお聞きしたいのは、私が先ほど申し上げました中小零細企業や地方の将来を担う地域の産業創出、例えば地域の伝統や技術を生かした、地域の風味といいますか地域の味を生かした商品づくりをしっかりサポートして、地域の活力を維持して高めていくためには、商工会と商工会議所の合併を無理して進めるべきではないというふうに思うのでございます。

 これらのことについて、大臣のお考えをぜひとも聞かせていただきたいと思います。


○二階国務大臣 

 

 地域の経済を担っていただいております商工会議所や商工会の活動というものは極めて重要だということを認識し、同時に、私ども、一緒に行政をやらせていただいておる、また御協力をいただいておる、今日の金融問題等につきましても、商工会議所や商工会の役割というものは大変大きいと思っております。

 したがって、ただいま藤井議員からの御質問でありますが、私は基本的には藤井議員と考えを同じくするものであります。

 地方分権改革推進委員会のみならず、いろいろな委員会からいろいろの御提言がなされます。これは依頼をし、お願いをして御審議いただいているわけですから、その審議の結果については傾聴し、また実行できるものは実行していかなきゃいけないというのは当然のことでありますが、しかし、やはり国民の皆さんに一番責任を持っているのはこの議会であります。やはり議会の御判断というものは極めて重要だと思います。

 ただいま藤井議員から御指摘の点を十分念頭に入れながら対応してまいりたいと思っておりますが、私は商工会議所と商工会、それぞれの団体が担っている責任の分野がやや異なるように思います。それでは、仮に合併をした場合に、商工会議所が吸収したとしますと、今まで商工会が分担しておったような団体、集落に及ぶ末端のきめの細かい商工事業の相談相手になり、あるいは金融問題について、今日の政府がやらんとしておることに対して周知徹底のお手伝いをしていただくというようなことを期待できるかどうかということを考えても、合併すれば何でもいいというふうな問題ではないわけでありまして、今、商工会の役割というものは、小さくなっていっている地域の町村部の、そうした村落のようなところで大変熱心な中小企業の経営支援を行っていただいておると同時に、地域おこしあるいは防犯、防災さらに福祉といった、いわゆる人と人とのつながりを大切にしながら地域の暮らしを支えていただいているこの役割というものを私は大きく評価をすべきだというふうに考えております。

 したがって、商工会議所、商工会の担っている役割を十分勘案した上で、検討を重ねて、合併すれば合理化が成るというふうな程度のことで、そう簡単に判断をすべきではない。先般、私も商工会の全国大会へ参りまして、そのような趣旨でごあいさつを申し上げてまいりました。少なくとも、私がこのお役を担当している間は慎重に対応したいと思っております。

○藤井(勇)委員 

 

 大臣、ありがとうございます。

 商工会、商工会議所、それぞれ経過もあります。誕生した形も違いまして、地域の活性化のために担っていただいておりますので、それぞれが個性のある運営をしていくということで、これからもぜひ商工会活動に御理解いただいて、無理やりな合併がないようにお願いをいたします。

 続きまして、農商工連携について一点お尋ねをいたします。

 申し上げましたように、地方経済を支えているのは文字どおり中小企業でございますが、一方、地方経済を支えている最大の産業は農林水産業であります。農林水産業は、地域の外からのお金を引っ張ってくるという大事な役割を果たしておりまして、今や、食品関連産業や関連機器設備の製造業、施工業などへの波及効果も大きい、地域の基幹産業であります。

 最近の食料価格や食の安全への国民の関心の増大は日本の農林水産物にとって大変な追い風になってきたと思います。今こそ商工業との連携で、生産そして流通から販売における大革新を起こして、新しい事業を生み出していくということが今や地方には必要とされていると思います。

 先般、二階大臣が取りまとめられました新経済成長戦略二〇〇八においても、農商工連携は未来志向の地域活性化のかぎであるというふうに指摘されております。ぜひ、来年度もより一層、農商工連携の取り組みへの支援を強化していくべきであると思いますが、農商工連携に対する今後の取り組みまた意気込みについて、ぜひ経済産業省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。


○松村大臣政務官 

 

 お答え申し上げたいと思います。

 委員御指摘のとおり、農商工連携は、地域の農林漁業者と商工業者が連携することによりまして、それぞれの強みを生かしてすばらしいものをつくり上げて、そのことによって地域外からの所得を得る、非常にすばらしい法案であると私ども思っております。大臣がお示しになりました新経済成長戦略の改訂版でもこれからの地域活性化のかぎである、このように強いリーダーシップで推進をいただいております。

 既に、本年九月において、この法案に基づきまして六十九件の事業計画を認定いたしました。委員の御地元滋賀県でも二件ほど認定をさせていただいております。また、その予備軍もたくさんいらっしゃると聞いております。今後、こういう認定を受けた方々のさらなる支援、また研究開発、ITの活用等なども支援をしてまいりたいと思っております。

 また、農商工連携によりまして、地域産品の国内の市場の開拓の支援、販路の拡大等の支援というものを、これは具体的に申し上げますと小規模事業者新事業全国展開支援事業と申しますけれども、これは商工会議所、商工会を窓口といたしまして、販路拡大の支援事業がございます。

 また、そこででき上がりまして、非常にそのブランドの確立ができたものは、今後海外へというような、これはジャパン・ブランドと称して、支援事業もございます。農商工連携をもとにいたしまして、地域活性化の一つの手段として、ストーリー性のある支援策を展開しておるところでございます。

 今後、農林水産省ともより緊密な連絡をとり合いまして、この支援の充実に努めてまいりたい、全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○藤井(勇)委員 

 

 ありがとうございました。

 ぜひとも農商工連携を推し進めていく必要がありますので、よろしくお願いいたします。

 私の地元の滋賀県でも、この九月に認定をいただきまして、発芽大豆というものでございます。大豆を発芽させまして、新商品開発に今取り組んで成功しております。新しい食材としてということで、地元の農事組合と製造業さん、自治体、そして学者さんも入りまして、今、新しい分野に取り組んで、非常に意気高揚としておりますので、引き続いて、この政策を強力に進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次にもう一点、私は下請対策ということについて質問いたします。

 地方において新事業をこうして起こしていくということは大変大切なことでありますが、一方、この事業によって中小企業者が得る正当な利益をしっかり守っていくということも実は大事であります。しかしながら、現実には、大企業と比べ、中小企業は、価格決定などにおきまして非常に弱い立場にありまして、大企業の買いたたきなどによりしわ寄せが真っ先に及ぶのは、事実、下請中小企業者であります。

 我が国の産業競争力を支えているのは文字どおり下請中小企業であり、国はその利益をしっかり守っていくという責務を負っているというふうに思います。経済産業省では、下請代金支払い遅延防止法に基づく取り締まりを強化して、ことしの上半期には四百社に対して一千件の指導を行い、約十億円を下請業者に対して返還させたというお話を聞かせていただきましたが、これは恐らく氷山の一角ではないかな、まだまだ中小零細企業の方はいじめられて困っておられるのではないかなというふうに思います。

 こうした下請中小企業者が、もっと相談しやすくなり、迅速に問題解決ができる、こういう環境をぜひつくっていくべきだと思っておりますが、これについての経済産業省の見解をお願いいたします。


○長谷川政府参考人 

 

 お答え申し上げます。

 今御指摘ございましたように、経済環境が大変厳しくなりますと、本当はあってはいけないことなんですけれども、下請企業にしわが寄りがちであるというのは否定しがたい事実だと思っております。

 とりわけ本年は、資源高あるいは原材料高、そしてここに来て、先行きへの注文減少、こういったような不安がございますので、どうしても、発注者の方から、転嫁を認めない、あるいはより安く納入しろ、こういう声が起こりがちでございます。

 こういうことで、今御指摘ございましたように、下請代金支払い遅延防止法という法律を、これは国会から私ども権限をいただいておりますので、大臣のリーダーシップのもと、これをフルに適用するということで取り組んできております。

 お話ございましたように、調査の対象件数もふやしますが、むしろこの調査から、問題がある事例を役所が率先してそこを抜き出しまして、今お話がございましたような法律上問題がある件につきましては、指導して減額を返金させているというようなことがございますし、特に、その中でも私どもから見まして悪性が強い場合には、これは法律上、職責の者が公正取引委員会に措置請求というものをすることが認められております。

 実は、最近も一件措置請求をさせていただきました。この措置請求というのは、この法律で与えられましたいろいろな措置の中で最も強い手段でございますけれども、これにつきまして、今後もそれにふさわしいといいますか、それに値するようなことがあれば、断固適用していきたいというふうに思っております。

 ただ、この過程で、やはり下請の方はどうしても親の方にいろいろな意味で遠慮されるということがございますので、今お話がございましたように、なるべく物が言いやすい環境、相談しやすい環境ということで、さきに国会で認めていただきました補正予算等も活用いたしまして、既に全国各都道府県にございます相談窓口に弁護士さんを配置いたしまして、約百六十人弱でございますけれども、下請企業の方が少しでも身近に御相談をして、そして弁護士とともに正当な利益を主張できるというようなことで体制を整えたところでございます。

 また、あわせまして、役所からは親企業に対してももう一遍こういうことを言わなければいけないということで、この補正予算もフルに活用させていただきまして、これから年度末にかけまして、全国約百カ所でそういった親企業への周知徹底のためのセミナーを開催させていただくということで考えております。

○藤井(勇)委員 

 

 厳しい経済環境が続きます。ぜひ、どうぞ引き続いて、中小零細企業、弱い立場にあるわけでございますから、こういうときこそしっかりと政治や行政が機能をして、弱い人の立場を守るという役目が本来の政治、行政の機能だと思いますので、経済産業省が先頭に立ってやっていただきたいと思います。

 それからもう一点、最後に資金繰り対策について質問をいたします。

 改めて申し上げるまでもないわけでありますが、中小企業にとって命綱と言えるのが資金繰りであります。世界的な経済不況の中で中小零細企業がこれを乗り越えていくためには、資金繰りのセーフティーネットに万全を期すことが何よりも重要である。しかしながら、世界的金融危機を発端とした信用収縮、また中小零細企業への貸し渋りや貸しはがし、これが全国で続発するわけでございますが、金融機関が雨が降ったときに傘を貸さないということが問題となってきております。

 昨今では、非常に商売が順調でも、黒字倒産といって、利益が出ているにもかかわらず資金繰りがうまくいかないために倒産するという企業もあちこちで出てきまして、問題となっております。これから特に、年末に入ってまいります、年末の資金需要期に入り、中小零細企業の倒産を一件でも減らすために、資金繰り対策に全力を尽くしていかなければならないと思います。

 このため、補正予算に基づきまして、十月末から全国の信用保証協会で一斉の緊急保証制度がスタートいたしました。開始から一カ月余でございますが、緊急保証制度を活用した貸し付けは急速な勢いで活用されているということを承っております。中小企業からは、これで何とか年を越せるんだという声も聞こえてくるようになりました。

 もちろん、こうした公的金融において万全を期すと同時に、民間の金融機関もしっかりと資金供給の役割を担っていただくということが一方重要であるんだろうと思います。金融庁も、中川大臣が先頭に立って、中小企業金融の円滑化の要請や大臣目安箱を設置して積極的に取り組んでおられることは承知をいたしております。

 しかしながら、末端の金融機関の窓口に行きますと、やはり依然として、門前払いを食らいました、また、非常に審査に長い時間をかけて、いまだに結論をいただいていませんという実態が一方あることも事実でございます。また、民融機関といいましても、すべてが一枚岩ではございませんで、地域で中小企業を頑張って支える金融機関がある一方、信用保証抜きでは貸さない、こういった利益優先の態度をとっている金融機関もあることも事実でございます。また、特定の業者には非常に冷たい取り扱いをする、こういう話も現にございます。

 昨年以降、中小企業向け融資残高が減少しているといいますが、月次のフローベースで金融機関の貸出実績がどうなっているのか、貸出先の業種別、また金融機関の業態別、地域別にどのような動きを見せているのか、金融庁はしっかりときめ細かく金融機関の取り組みをフォローすべきであると思います。これを前提に、中小企業金融の円滑化について、民間金融機関に働きかけをすべきだと考えます。

 先ほど二階大臣も申されましたが、きょうのお昼どきに、二階大臣や金融大臣、また農林水産大臣出席のもとで、金融機関を金融庁に集めて中小企業金融の円滑化に関する意見交換会を開催される、そういう予定もあると伺っておりますが、これまでの対応状況も含めて、今申し上げました金融庁の見解を求めます。


○居戸政府参考人 

 

 お答え申し上げます。

 中小企業あるいは零細企業に対する円滑な資金供給は、金融機関の最も重要な役割の一つというふうに認識をいたしております。

 民間金融機関におきましても、借り手企業の経営実態や特性に応じたリスクテークとリスク管理をきめ細かく行い、適切かつ積極的な金融仲介機能を発揮することが求められております。このような観点から、金融庁としては、金融機関に対し、繰り返し中小企業に対する円滑な資金供給を要請しているところでございます。

 そういう資金供給の要請をするに当たりましては、委員御指摘のとおり、業態別あるいは地域別にできるだけきめ細かく把握をした上で、それを金融機関にフィードバックする形で要請をしております。例えば、秋には、全国の財務局等を通じて中小企業のお声を聞いて、それをアンケート結果にまとめて金融機関にフィードバックをしてそれを反映させるとか、あるいは、さらに十月からは、中小企業庁と合同で、全国百五十カ所で各地域のさまざまな業種の中小企業者と業況や金融の状況等について意見交換を行うなどの取り組みを行っております。こういうようなきめ細かい実態把握を行った上で、金融機関に対し繰り返し中小企業に対する円滑な資金供給を要請しております。

 今委員お話ございましたように、本日、二階大臣にもお越しをいただいて、中川大臣、二階大臣と民間金融機関及び政策金融機関の代表の方々に御参加をいただきまして、年末の中小企業金融の円滑化に向けた意見交換会を予定しております。

 今後とも、中小企業庁とも連携をして、中小企業金融の円滑化に向けて各般の施策に取り組んでまいりたいと考えております。

○藤井(勇)委員 

 

 非常に厳しい経済情勢の中でございまして、今こそ金融庁の出番だと私は思いますので、どうぞ、中小企業庁、経済産業省とも連携をとっていただきまして、きめ細かいフォローをしていただきますようにお願いをいたします。

 それから最後に、私は、質問というよりも、税制のことについて大臣にもお願いをしておきます。今、党税調でも協議していることでございますが、事業承継の件でございます。

 中小企業者の高齢化が非常に進んでまいりました。そして、事業承継の円滑化は、地域の雇用確保や経済活力維持の観点から極めて重要な課題であります。地域中小企業からも地元の皆さんからも非常に要請をされている政策であります。

 これは、二十年度の税制改正で、取引相場のない株式に係る相続税の納税猶予制度を二十一年度税制改正で創設し、現行の一〇%減額から八〇%納税猶予に大幅拡大することを閣議決定しております。そのための事業承継法も前の通常国会で成立いたしました。ぜひ二十一年度税改正でこれらが予定どおり実現をいたしますように、非常に地元の方からの要望も届いておりますので、大臣にもお願いをしておきます。

 お願いといたしまして、私の質問をこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。


○東委員長 これにて藤井勇治君の質疑は終了いたしました。